まずは牌効率により捨てられる牌の順番をおさらいしましょう。
6ブロック以上の時
- 1枚だけで孤立している字牌
- 1枚だけで孤立している1または9
- 1枚だけで孤立している2または8
- ペンチャン
- 1枚だけで孤立している3・4・5・6・7
孤立牌がない6ブロック
2枚形のターツを捨てます。その時、AかBの道に枝分かれします。
A:雀頭が2つ以上があるなら、雀頭を1つ減らす。
B:雀頭が1つまたは0の場合、カンチャンを減らす。
C:雀頭が1つで、残りすべてがリャンメンなら、リャンメンを減らす。
5ブロックになったら
- 雀頭を決める
- 未完成の3枚系のから1枚捨てて、リャンメン待ちを作る※リャンメン待ちが作れない場合、未完成の3枚セットのうちどれか1枚を捨てます。鳴ける場合はポン材を多めに持っておくのがオススメ。
配牌時、6ブロック以上ある状態から5ブロックへ。そしてテンパイまでたどり着いた時に、リーチをするかどうかを決める。これが配牌からテンパイまでの基本的なフローチャートです。
注目すべきは孤立牌のない6ブロックの状態の時に、AとBの道があることです。Aは『雀頭が2つあるので、対子を1つ減らす』、Bは『雀頭が1つだけなので、カンチャンを減らす』という行為です。このBのルートを使用した時に河に捨てられた牌によって出来上がる現象のことを『間四軒(あいだよんけん)』や『またぎスジ』と呼ばれることがあります。
裏スジ
まず、間四軒を理解するために、『裏スジ』の説明が必要です。裏スジとは、カンチャン待ちからリャンメン待ちに変化した時に捨てた不要牌により、その不要牌の隣の数字が危険牌になりやすい、という考え方です。
裏スジ パターン表
カンチャン | リャンメン変化 | 裏スジの牌 | 変化後のあがり牌 | 間四軒 |
---|---|---|---|---|
13 | 1 34 | 2 | 2-5待ち | A |
24 | 2 45 | 3 | 3-6待ち | B |
35 | 3 56 | 4 | 4-7待ち | C |
46 | 4 67 | 5 | 5-8待ち | D |
57 | 5 78 | 6 | 6-9待ち | なし |
97 | 9 76 | 8 | 5-8待ち | D |
86 | 8 65 | 7 | 4-7待ち | C |
75 | 7 54 | 6 | 3-6待ち | B |
64 | 6 43 | 5 | 2-5待ち | A |
53 | 5 32 | 4 | 1-4待ち | なし |
間四軒(あいだよんけん)
カンチャン待ちからリャンメン待ちへ変化した時、もともとは違うカンチャン待ちだったけれども、同じリャンメン待ちの形になるカンチャンが4種類(ABCD)あります。この4種類のリャンメン待ちが作られる時、河に捨てられた2種類の裏スジの牌の関係性を『間四軒』と呼びます。
間四軒 パターン表
捨てられた牌 | 完成したリャンメン待ち | あがり牌(裏スジ) | |
---|---|---|---|
A | 1と6 | 34 | 2-5待ち |
B | 2と7 | 45 | 3-6待ち |
C | 3と8 | 56 | 4-7待ち |
D | 4と9 | 67 | 5-8待ち |
よくあるケースとして、『1346』という4枚の数牌を持っているとします。ひとまず1を捨てて『346』の形になり、最終的に6を捨てて『34』のリャンメン待ちになるケースです。
『13』『46』という形の悪い2ブロックを、きれいな1ブロックにするため両端の1と6を切り落としたのですね。2つのカンチャン待ちを1つのリャンメン待ちに変えると、河に1と6の両方の数字が並ぶことになります。
この捨てられた1と6までの間に、数字が2345と4種類存在するため『間四軒』と呼ばれます。
またぎスジ
またぎスジとは、リャンメン待ち+1枚の状態の『+1枚の牌のこと』です。その牌を捨てた時に完成するリャンメン待ちは、全てまたぎスジに対する危険牌ということになります。
またぎスジ パターン表
捨てられた牌 | 考えられる 3枚形 | あがり牌 (またぎ筋) |
---|---|---|
1 | 存在しない | 存在しない |
2 | 223 | 1-4待ち |
3 | 233 334 | 1-4待ち 2-5待ち |
4 | 344 445 | 2-5待ち 3-6待ち |
5 | 455 556 | 3-6待ち 4-7待ち |
6 | 566 667 | 4-7待ち 5-8待ち |
7 | 677 778 | 5-8待ち 6-9待ち |
8 | 788 | 6-9待ち |
9 | 存在しない | 存在しない |
裏スジ+またぎスジ
麻雀の待ちスジとして『1-4待ち』『4-7待ち』『2-5待ち』『5-8待ち』『3-6待ち』『6-9待ち』の6本のスジが存在します。
麻雀の中盤でよくある『1334』のような、カンチャン待ち+リャンメン待ちの2ブロックを1ブロックに減らした時、裏スジとまたぎスジの考え方を組み合わせることにより、どこの待ちスジが残っているのかを推測することができます。
裏スジ+またぎスジ パターン表
2ブロック時 | 捨てられる牌の順番 | あがり牌 |
---|---|---|
1334 | 1→3 | ○2-5待ち ✖5-8待ち |
2445 | 2→4 | ○3-6待ち ✖6-9待ち |
3556 | 3→5 | ○4-7待ち ✖1-4待ち |
4667 | 4→6 | ○5-8待ち ✖2-5待ち |
5778 | 5→7 | ○6-9待ち ✖3-6待ち |
5332 | 5→3 | ○1-4待ち ✖4-7待ち |
6443 | 6→4 | ○2-5待ち ✖5-8待ち |
7554 | 7→5 | ○3-6待ち ✖6-9待ち |
8665 | 8→6 | ○4-7待ち ✖1-4待ち |
9776 | 9→7 | ○5-8待ち ✖2-5待ち |
あくまでもリャンメン待ちに対する考え方であり、順当に牌を捨てていった場合『○印の待ちになりやすく、✖印の待ちになりにくい』というものです。そのため、待ちスジを看破されやすくなってきた時に、切り順を変えてくるプレイヤーもいます。その都度、捨て牌読みを楽しんでくださいね。
コメント