麻雀を語る上で、切っても切り離せないのがこの『スジ』というお話です。戦う時&逃げる時のお話で、逃げる時に捨てる牌のひとつに『スジ』があります。これを覚えているか覚えていないかで、ロンと言われる回数が変わりますので、ぜひ覚えて防御に役立てましょう。
基本のスジ
あるプレイヤーからリーチが入りました。そのプレイヤーの捨て牌は、上のような状態になっていました。
もちろん現物は『西』『2ピン』『8ソウ』『8ピン』『六萬』ですので、これと全く同じ牌を捨てている限り、相手プレイヤーから「ロン」と言われることはありません。しかし、いつでも現物を持っているわけではないですし、持っていたとしても捨ててしまって、すぐになくなってしまうかもしれません。
では、この捨て牌の情報を使って、逃げるための安全牌を見つけてみましょう。
着目すべきは『数牌の4・5・6』です。この場合だと『六萬』に注目です。
六萬を捨てているということは、このプレイヤーは六萬があがり牌になっている待ちではロンあがりできませんね。ここから逆算して考えます。
六萬があがり牌になる形は、この4種類です。
この中で、『リャンメン待ちに対して』スジの考え方を使います。
もし相手がリーチをかけた時の形が であった場合、 は捨てない。
↓
を捨てているということは、 でリーチをしているわけではない。
↓
ではないので、 を捨てた時にリャンメン待ちで「ロン」と言われることはない。
↓
は安全である。
これと同じ理屈が、 待ちにも使えますので、 も安全です。
捨て牌 に対して、 と が安全である、という考え方が『スジ』です。
大切なことでもう一度書きますが、『リャンメン待ちに対して』の考え方です。そのため、絶対に「ロン」と言われないわけではありません。カンチャン待ち・シャンポン待ち・ペンチャン待ち・単騎待ちの場合は、「ロン」と言われる可能性があります。
その程度の安全度なのに捨てて大丈夫?と思われるかと思いますが、それでも現物がなくなってしまった後、他のどの牌よりも安全になるのがこの『スジ』の牌なのです。
基本のスジ 一覧表
リーチ者の捨て牌にあるのが | スジとして安全に捨てられる牌 |
---|---|
4 | 1または7 |
5 | 2または8 |
6 | 3または9 |
中スジ
先ほどのスジの応用編に『中スジ(なかすじ)』があります。これもスジと同じく『リャンメン待ちに対する』考え方です。先ほどの図をもう一度、見てみましょう。
先ほどの基本のスジの一覧表で、スジとして安全に捨てられる牌は必ず2種類ありますね。『中スジ』は、その『2種類のスジの牌が両方捨てられている時』に使えます。この捨て牌の場合ですと、『2ピン』と『8ピン』に注目です。
で相手がリーチをした場合 は捨てないため、 が捨てられているということは ではないので を安全に捨てられる。
で相手がリーチした場合 は捨てないため、 が捨てられているということは ではないので を安全に捨てられる。
もちろん『中スジ』の考え方も『スジ』と同様に、リャンメン待ちに対する考え方ですので、中スジの牌を捨てたからといって、かならずしも安全とは限りません。カンチャン待ち・シャンポン待ち・ペンチャン待ち・単騎待ちでは、「ロン」と言われる可能性があります。
中スジ 一覧表
リーチ者の捨て牌にあるのが | 中スジとして安全に捨てられる牌 |
---|---|
1と7の両方 | 4 |
2と8の両方 | 5 |
3と9の両方 | 6 |
スジと中スジ、どちらが安全?
逃げる時に、最も安全なのは『現物』です。100%の確率でロンあがりされることはありません。なくなったその後に、自分の持っている牌の中から最も安全度の高い牌を探す作業になります。その中で、安全度が90%の牌と80%の牌があれば、やはり安全度が高い90%の方を選んで捨てた方が、自分の得点を守りやすくなります。
それでは、安全度をどうやってチェックするのでしょうか?
その方法は『待ちの種類を確認する』ということです。
麻雀はの待ちの形はこの5種類だけです。
・リャンメン待ち
・カンチャン待ち
・ペンチャン待ち
・シャンポン待ち
・単騎待ち
このうち、いくつの種類にあがりの可能性があるのか、を探ることが、安全度をチェックする方法です。スジと中スジに関しては『リャンメン待ちにはロンされない』という牌のことですので、残り4種類の待ちに注目しましょう。
相手プレイヤーがリーチをした時、このプレイヤーの捨て牌からわかることは、スジとして安全に捨てられる牌は もしくは 、中スジとして安全に捨てられる牌は ということがわかっています。
この3種類の牌が、それぞれリャンメン待ち以外の形にロンされる時、どのような形になっているのかを考えてみましょう。
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