まず、麻雀における『ゴール』とはどこでしょうか?
将棋であれば王を取った人、囲碁であればより広い陣地を取った方が勝ちです。
麻雀は『1位になること』がゲーム上の最終地点です。
では、1位になるためにプレイヤーは何をする必要があるでしょうか?
この行動について考えることが、麻雀で遊ぶ上での戦略となります。
あがれば点数をもらえる→点数が増えれば1位になる、というゲームであることは間違いありません。
その一方で、1位になる→絶対にあがりが必要、とはならないのが麻雀の奥深いところです。
リーチ判断
日本の麻雀は別名『リーチ麻雀』と呼ばれるほど、リーチという役が魅力的です。
リーチをかける人は、基本的に戦う時にするものです。ですので、あがりを目指す条件がそろっていれば、リーチをします。
リーチをせずに戦う時
①リーチをせずにあがれる手役がある
②リーチをせずにロンあがりした時、5200点以上ある
この2つの条件がそろった時、リーチをしなくてもよくなります。こっそりあがっちゃいましょう。
それではなぜリーチをしなくてもよくなるのか。それは『5200点』という部分がポイントとなります。
5200点以下の場合は、リーチをしなかった時の点数よりリーチをした後の点数が約2倍になります。
5200点以上の点数の場合は、リーチをしたとしても点数が2倍にならず、満貫止まりになってしまいます。
リーチ棒を出す効果のひとつである『点数を2倍にしてくれる』という恩恵が少し薄れるため、5200点以上の点数の場合はリーチをかけなくても十分であると判断されることが多いです。
もちろん、かける必要がなかったとしてもゲーム上、リーチ自体はできますので、リーチをしてもOKです。
親ならいつも全力で戦うの?
親は、子と全く同じ手役であがっても1.5倍の得点がもらえます。
そのかわりに、子がツモあがりした場合、子の2倍を払わないといけない諸刃の剣的な席です。
子の2倍の額を支払う必要がある『親かぶり』をするため、得をするというよりは、戦った方が損をしない役回りでもあります。
ただし、親ならいつでも頑張ればよい、というものでもありません。
麻雀は得点のやり取りを行うゲームである以上、『自分が格上、または相手と同格の点数の場合は戦う』『自分が格下の場合は逃げる』ということが大切です。
ですので、たとえば自分が親の時、子の1人がドラをポンして、明らかに自分より強いことが判明した場合は逃げる必要が出てくる、ということですね。
「逃げて」のサイン
ポン・チーをしたプレイヤーはリーチをすることができません。
ということは、リーチをしてこないプレイヤーからも逃げる必要があります。
しかし逃げるのが早すぎると、せっかくあがれたかもしれない自分の手が台無しになってしまう可能性も。
それでは、どのタイミングで避難勧告が出てくるのか確認しておきましょう。
どの席にいても共通する「逃げて」サイン
- 誰かがドラをポンした時
- 混一色・清一色を狙っている人が、集めている色を1枚捨てた時
- 誰かが2フーロした時
※副露(フーロ)とは、他者の力を借りて面子を作る行為です。つまりポンとかチーとかのことです。
親
子2名からリーチを受けた時は、親でも逃げて大丈夫です。
南家・西家
基本的に、誰かがリーチをしたら逃げて大丈夫です。
北家
南家・西家と同様に、誰かがリーチをしたら逃げて大丈夫です。
そして『親が1フーロした時』は、親がリーチをしているような気持ちで、親にロンと言われなさそうな牌を捨てて逃げてしまうと効果的です。北家がそういう動きをすることで、親の連荘を防ぎ、「ずっと親が終わらない~T▽T」という事態を避けやすいからです。と、言葉で説明するのは簡単ですが、実際にやってみると難しいものです。
矛盾する2つのサインが同時に!
麻雀では、戦うサインと逃げるサインが同時に出る場合が多いです。
たとえば、子はドラをポンしているが自分は親で2翻役の手が完成した、などです。
麻雀では、自分の好きに動けば動くほど相手を有利にします。その代わりに、相手の身動きを封じる動きをすれば、同時に自分の動きも制限されます。このジレンマを楽しんでもらうゲームです。
では、攻撃と守備、2つのサインが同時に出た場合はどうすればいいのか?
答えは簡単。自分が好きな方を選んでください。戦いたいなら戦う、守りたいなら守る、です。
麻雀をしたその一日、自分が「楽しかった!」と思える選択を取りましょう。
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